いびき、睡眠時無呼吸症候群、内科、睡眠
福岡で睡眠時無呼吸・CPAP治療を「始めて終わり」にしないために
― 当院が大切にしている睡眠診療 ―
当院は2018年、春日市に隣接する那珂川市松木に開院して以来、いびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断・治療に力を入れてきました。現在では、多くの患者さんがCPAP治療で定期的に通院されています。
睡眠時無呼吸症候群というと、
- ● 検査を受ける
- ● 睡眠時無呼吸と診断される
- ● CPAPを始める
ここまでが治療だと思われがちです。
しかし、私たちは「CPAPは始めて終わりではない」と考えています。
むしろ大切なのは、その後です。
◆ CPAPは「使っている」だけでは十分ではありません
CPAP治療を開始した後も、
- ✅ 適切な圧を選択できているか
- ✅ 無呼吸は十分に改善しているか
- ✅ マスクから空気が漏れていないか
- ✅ 現在のマスクや機械がその方に合っているか
- ✅ 寝ている途中で無意識に外していないか
- ✅ 鼻づまりのために使いにくくなっていないか
など、確認することはたくさんあります。
また、体重が大きく減少した方などでは、睡眠時無呼吸そのものが改善し、CPAP治療の必要性を改めて評価した結果、CPAPを卒業できる方もいらっしゃいます。最近では、肥満症治療(マンジャロ、ウゴービなど)による大幅な減量後に、CPAPの必要性を再評価する機会も増えてきました。減量療法は、日本呼吸器学会の「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」でも、OSAに対する治療の一つとして取り上げられています。
そのため当院では、CPAP機器をお渡しして定期的に受診していただくだけではなく、毎回のCPAPデータをきちんと確認し、その方が本当に良い状態で治療できているかを評価することを大切にしています。
◆ 睡眠専門医+耳鼻咽喉科医+睡眠認定検査技師
当院の睡眠診療の大きな特徴の一つが、複数の専門性を組み合わせて診療していることです。
当院では、
- ● 睡眠専門医
- ● 鼻・のどの手術経験が豊富な耳鼻咽喉科医
- ● 睡眠検査・CPAP治療を専門とする睡眠認定検査技師
が、それぞれの専門性を活かしながら診療しています。
CPAPで通院されている患者さんについては、医師だけでなく睡眠検査技師も毎回データを確認します。
- ✅ マスクが合わない
- ✅ 空気が漏れている
- ✅ 途中で外してしまう
- ✅ 最近、以前より使いづらい
- ✅ CPAPをしているのに眠気が残る
- ✅ CPAPをしていても、いびきが残っている
こうした問題についても、CPAPデータと患者さんのお話の両方から原因を考えます。CPAPを処方するだけではなく、できるだけ快適に、十分な治療効果が得られる状態で長く続けていただくこと。これが当院のCPAP診療で大切にしていることです。
◆ 鼻づまりを我慢しながらCPAPを使っていませんか?
CPAPを長く続けるうえで、非常に重要なのが鼻呼吸です。
アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎、鼻中隔弯曲、下鼻甲介の腫脹などによって鼻が詰まっていると、CPAPそのものが苦痛になってしまうことがあります。
「CPAPだから仕方ない」と我慢している方もいらっしゃいますが、鼻の問題を改善することでCPAPが使いやすくなることがあります。当院は耳鼻咽喉科ですので、鼻の中を実際に診察し、必要に応じて内視鏡などを用いて状態を確認できます。
お薬による治療だけでなく、必要な場合には処置や手術なども含めて、できるだけストレスなくCPAPを使用できる鼻の状態を目指します。
また、鼻だけでなく、軟口蓋、扁桃、舌根部、さらに下顎の形態なども含めて上気道を評価し、それぞれの患者さんに適した治療方法を考えられることも、耳鼻咽喉科で睡眠時無呼吸を診療するメリットの一つだと考えています。
◆ CPAPだけが治療の選択肢ではありません
睡眠時無呼吸症候群の治療は、すべての方がCPAPになるわけではありません。
睡眠時無呼吸の重症度や原因、体格、鼻・のど・顎の状態などによって、
- ● CPAP治療
- ● 減量・肥満症治療
- ● マウスピース(口腔内装置)
- ● 鼻に対する治療
- ● のどに対する治療
- ● 最適な睡眠体位の指導
- ● 口腔・咽頭のトレーニング
など、さまざまな選択肢があります。
実際、睡眠時無呼吸では仰向けで無呼吸が増え、横向きで軽減する方もいます。そのような方には、検査結果を確認しながら、その方に適した睡眠体位についてもアドバイスします。
また、舌や口腔・咽頭周囲の筋肉をトレーニングする方法が治療の一つとして用いられることもあります。こうした「CPAPだけではなく、その方の状態に応じて治療法を選択する」という考え方は、当院独自のものではありません。
日本呼吸器学会の「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」でも、CPAPだけでなく、口腔内装置、減量療法、体位療法、耳鼻咽喉科的手術、顎顔面形成術などがOSAの治療として取り上げられています。
▶ 日本呼吸器学会「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」
当院でも、「睡眠時無呼吸だから全員CPAP」ではなく、検査結果と鼻・のど・顎などの状態を総合的に評価し、その方に合った治療を選択・組み合わせていくことを大切にしています。
◆ CPAPがどうしても使えない重症の方には、さらに専門的な治療も
CPAPは閉塞性睡眠時無呼吸症候群の重要な治療法ですが、中には、マスクの変更や圧設定の調整、鼻の治療などさまざまな工夫を行っても、どうしてもCPAPを十分に使用できない重症の方もいらっしゃいます。
そのような方には、一定の適応条件を満たす場合、「舌下神経電気刺激療法」という治療の選択肢があります。これは体内に装置を植え込み、睡眠中に舌を動かす舌下神経を電気的に刺激することで、気道の閉塞を改善する治療です。ただし、すべての睡眠時無呼吸症候群の方が対象になるわけではなく、CPAPの使用状況、無呼吸の重症度、体格、気道の閉塞部位やパターンなどを詳しく調べたうえで、専門施設で適応を判断する必要があります。
日本ではまだ実施できる医療機関が限られています。当院では、CPAPをどうしても使用することが難しい重症の方で、適応の可能性があり、この治療を強く希望される場合には、睡眠外科・舌下神経電気刺激療法を専門的に行っている国内有数の施設へご紹介しています。
当院からはこれまで、神奈川県の太田総合病院・太田睡眠科学センター、川崎医科大学附属病院・耳鼻咽喉・頭頸部外科などへご紹介しています。
川崎医科大学附属病院では、いびき・睡眠時無呼吸症候群を専門とする原浩貴教授が、日本睡眠学会総合専門医・指導医であるとともに、舌下神経電気刺激装置植込み実施医・プロクターとして専門診療にあたっています。「CPAPができないから治療を諦める」のではなく、その先にどのような治療の可能性があるのかまで一緒に考える。
これも当院が大切にしている睡眠診療の一つです。
<初診当日から自宅で簡易検査>
- ✅ 家族からいびきや無呼吸を指摘された」
- ✅ 昼間に眠くて仕方がない」
- ✅ 自分が睡眠時無呼吸なのか一度調べてみたい」
という方には、まず睡眠検査を行います。
当院では、受診当日にご自宅で行う睡眠簡易検査をお渡しできる体制を整えています。
検査のためだけに何度も通院していただくのではなく、できるだけスムーズに診断まで進めることを大切にしています。
◆ 入院せず、ご自宅で詳しく調べる「在宅PSG」にも対応
簡易検査だけでは睡眠の状態を十分に評価できない場合には、さらに詳しい検査が必要になります。
当院では、入院することなく、ご自宅で行う在宅PSG(終夜睡眠ポリグラフ検査)にも対応しています。簡易検査では主に呼吸や酸素状態などを評価しますが、在宅PSGでは脳波なども測定するため、「ベッドにいた時間」ではなく「実際に眠っていた時間」を把握しながら、睡眠時無呼吸の状態をより詳しく評価することができます。
なお、2026年度診療報酬改定では終夜睡眠ポリグラフィーの評価が見直され、自宅で患者さん自身が装着して行う場合に該当する「その他のもの」についても、新たな評価区分が設けられました。
▶ 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定」終夜睡眠ポリグラフィーの見直し(PDF:377ページ)
当院では、
簡易検査 ▶️ 必要に応じて在宅PSG ▶️ 診断 ▶️ その方に合った治療
と、できるだけスムーズにつなげています。
◆ CPAPは「しっかり診る。でも、できるだけ通いやすく。」
CPAPは何年、何十年と続けることもある治療です。
どれだけ丁寧な診療でも、毎回の通院が大きな負担になってしまえば、治療を続けること自体が難しくなります。そのため当院では、LINEなども活用してフォローを行い、治療が安定している方については、3か月に1度の来院でのフォローにも対応しています。さらに、長年CPAPを使用し、治療状態が安定している方については、CPAPデータはきちんと確認しながらも、院内での待ち時間や滞在時間をできるだけ短くする「CPAP特急外来」として対応しています。
時間をかける必要がある患者さんには、しっかり時間をかける。
安定している患者さんには、必要なチェックをきちんと行いながら、できるだけ負担なく通院していただく。
「しっかり診る。でも、できるだけ通いやすく。」
これも当院が大切にしている考え方です。
◆ CPAPを「始めて終わり」にしないために
睡眠時無呼吸症候群は、CPAPを始めて終わりではありません。
治療効果をきちんと確認し、困っていることを解決しながら、良い状態で治療を長く続けていくことがとても大切です。そして、CPAP以外の治療が適している方、減量などによってCPAPから卒業できる可能性のある方、CPAPがどうしても使用できず別の治療を検討すべき方もいます。
当院では、
睡眠専門医 × 耳鼻咽喉科医 × 睡眠認定検査技師
それぞれの専門性を活かしながら、検査・診断から、その方に合った治療、CPAP導入後の長期的なフォローまで行っています。
「検査をしてCPAPを始めたら終わり」ではなく、その方ができるだけ快適に、そして納得して治療を続けられるところまで診ていく。それが、当院が目指している睡眠診療です。
当院には、那珂川市・春日市をはじめ、福岡市、大野城市、太宰府市などからも、睡眠時無呼吸やCPAP治療について多くの方にご相談いただいています。
- ✅ いびきや無呼吸が気になる」
- ✅ CPAPがうまく使えない」
- ✅ 鼻づまりがあってCPAPがつらい」
- ✅ CPAPをしているのに眠気やいびきが残る」
- ✅ 今のCPAP治療が本当に自分に合っているのか確認したい」
- ✅ CPAP以外の治療方法についても相談したい」
そんなお悩みがありましたら、じんのうち耳鼻科・内科までお気軽にご相談ください。



















