内科
血圧の薬は一度始めたらやめられない❓
5月になり、気温も少しずつ上がってきました。
季節の変わり目は、体調や血圧が変動しやすい時期でもあります。
また、春の健康診断などで「血圧が高いですね」と言われ、受診を考えられる方も増えてくる時期です。
外来でよくいただく質問の一つに、「血圧の薬は、一度飲み始めたら一生やめられないんですか?」というものがあります。
今回は、この疑問についてお話しします。
◎血圧の薬は一生やめられない❓
結論からいうと、必ず一生やめられないわけではありません。ただし、高血圧の治療は長く続けることが多い治療です。なぜなら、高血圧の治療の目的は、単に「血圧の数値を下げること」ではなく、将来起こりうる病気を予防することにあるからです。
高血圧が続くと、血管には少しずつ負担がかかります。自覚症状がないまま進行することも多く、放置すると、
- ● 脳梗塞
- ● 脳出血
- ● 心筋梗塞
- ● 心不全
- ● 腎機能の低下
などのリスクが高くなります。
つまり血圧の薬は、風邪薬や痛み止めのように「症状を取る薬」というより、将来の大きな病気を防ぐための予防の薬と考えると分かりやすいと思います。
◎血圧が下がったら薬をやめてもいい❓
薬を飲んで血圧が下がると、「もう治ったのかな?」「薬をやめてもいいのでは?」と思われる方もいらっしゃいます。
しかし、薬で血圧が安定している場合、薬をやめることで再び血圧が上がることがあります。血圧は日によって変動しますし、季節、体重、塩分摂取、睡眠不足、ストレス、飲酒量などにも影響されます。そのため、自己判断で薬を中止してしまうと、知らないうちに血圧が高くなり、将来のリスクが上がってしまうことがあります。
薬を減らす、やめるという判断は、血圧の推移や生活習慣、年齢、持病などを確認しながら慎重に行うことが大切です。
◎薬を減らせる方・やめられる方もいます
一方で、血圧の薬を一度始めたら絶対にやめられない、というわけではありません。高血圧の治療でとても大切なのは、薬だけではなく生活習慣の改善です。
特に大切なのは、
- ● 塩分を控える
- ● 適度な運動を続ける
- ● 体重を適正に保つ
- ● お酒を飲みすぎない
- ● 睡眠をしっかりとる
- ● ストレスをためすぎない
といったことです。
これらを続けることで血圧が改善し、薬の量を減らせる方や、場合によっては中止できる方もいらっしゃいます。特に、体重減少や減塩の効果は大きく、生活習慣の改善によって血圧が安定するケースもあります。
つまり、「一生薬を飲むかどうか」は、その方の体質や生活習慣、血圧の状態によって変わるということです。
◎薬を飲むことは悪いことではありません
血圧の薬に対して、「薬を飲み始めるのが怖い」「一生薬に頼ることになるのでは」と不安を感じる方も少なくありません。ただ、必要な方が薬で血圧をコントロールすることは、決して悪いことではありません。むしろ、血圧が高い状態を放置する方が、将来の脳や心臓、腎臓への負担は大きくなります。
血圧の薬にはさまざまな種類があり、年齢や体質、持病に合わせて選ぶことができます。定期的に血圧や採血などを確認しながら調整すれば、長期間安全に使用できる薬も多くあります。
大切なのは、薬を飲むか飲まないかだけで考えるのではなく、将来の病気をどう防ぐかという視点です。
◎健診で血圧が高いと言われた方へ
健診で血圧が高いと言われても、1回の測定だけで判断できないこともあります。緊張して血圧が上がる方もいますし、家庭で測る血圧と病院で測る血圧が違うこともあります。そのため、まずは家庭血圧を測ってみることも大切です。朝起きてトイレを済ませた後、朝食前・薬を飲む前に測る血圧や、夜寝る前の血圧を記録しておくと、診察の際にとても参考になります。
- ● 健診で少し高いと言われたけど、受診した方がいいのかな?
- ● 薬が必要なのか分からない
- ● まずは生活習慣で頑張ってみたい
という方も、一度ご相談ください。
◎まとめ
血圧の薬は、一度始めたら必ず一生やめられない、というわけではありません。
ただし、高血圧は自覚症状が少ないまま進行し、将来の脳梗塞や心筋梗塞、腎臓病などにつながることがあります。血圧の薬は、単に数値を下げるためではなく、将来の病気を防ぐためのサポートです。
生活習慣を見直すことで、薬を減らせたり中止できる方もいます。一方で、薬の力を借りながら血圧を安定させることが大切な方もいます。
患者さんごとに適した治療は異なりますので、自己判断で中止せず、相談しながら調整していきましょう。
血圧が高くてお困りの方、健診で血圧を指摘された方は、当院内科外来へお気軽にご相談ください。毎週月・火・金曜日(午前)🏥
月別
- 2026年5月 (1)
- 2026年3月 (1)
- 2026年1月 (1)
- 2025年12月 (1)
- 2025年11月 (1)
- 2025年9月 (2)
- 2025年8月 (1)
- 2025年7月 (1)
- 2025年6月 (1)
- 2025年5月 (1)
- 2025年4月 (1)
- 2025年3月 (1)
- 2025年2月 (1)
- 2025年1月 (1)
- 2024年11月 (1)
- 2024年9月 (2)
- 2024年8月 (1)
- 2024年7月 (1)
- 2024年6月 (1)
- 2024年5月 (1)
- 2024年4月 (2)
- 2024年3月 (1)
- 2024年1月 (1)
- 2023年12月 (2)
- 2023年11月 (1)
- 2023年8月 (1)
- 2023年7月 (1)
- 2023年3月 (2)
- 2023年1月 (2)
- 2022年9月 (1)
- 2022年7月 (1)
- 2022年6月 (1)
- 2022年4月 (1)
- 2022年2月 (1)
- 2021年11月 (1)
- 2021年10月 (1)
- 2021年9月 (1)
- 2021年7月 (1)
- 2021年6月 (1)
- 2021年5月 (1)
- 2021年3月 (2)
- 2021年2月 (1)
- 2021年1月 (2)
- 2020年11月 (2)
- 2020年10月 (1)
- 2020年8月 (2)
- 2020年7月 (2)
- 2020年6月 (2)
- 2020年5月 (1)
- 2020年4月 (1)
- 2020年3月 (2)
- 2020年2月 (1)
- 2020年1月 (3)
- 2019年11月 (1)
- 2019年10月 (1)
- 2019年9月 (1)
- 2019年8月 (1)
- 2019年7月 (2)
- 2019年6月 (2)
- 2019年5月 (3)
- 2019年4月 (1)
- 2019年3月 (1)
- 2019年2月 (3)
- 2019年1月 (2)
- 2018年12月 (3)
- 2018年8月 (2)
- 2018年7月 (4)
- 2018年6月 (2)






















